洋書屋トトの読書生活

トトは古代エジプトの知識の神。この世のあらゆる知識を込めた42冊の本を書いたとされています。

【ネタバレあり】「特捜部Q Pからのメッセージ」 やっと見れた、シリーズ三作目

特捜部Qシリーズ。アマゾンプライムビデオで見て、はまったシリーズものです。

あまりタイトでは惹かれなかったので、最初はあまり見るつもりもなかったのですが、あるとき少し暇ができたので、なんとなく見てみたら面白かった。それがシリーズ1作目の「特捜部Q 檻の中の女」でした。北欧ミステリに注目が集まっていますが、映像の空気感や独特な言語の響き(デンマーク語?)、いつも曇りだけど美しい景色など、北欧特有の魅力と登場人物2人の関係性にも引きつけられる良作シリーズです。

今回は、そのシリーズ3作目。特捜部Qとは、未解決事件を専門に扱う警察署内の部署。そこに「P」とだけ判読できる人物からのボトルメールが届きます。中身から、8年程前の誘拐されて監禁された人物が出したSOSの手紙とわかり、捜査を始めます。そこに、同じく誘拐事件の連絡が入り、2つの事件の類似性から同一犯の犯行として、犯人を追いますが、狡猾な犯人によって身代金を奪われるわ、被害者家族まで襲われるわ、主人公カールもさらわれるわ、結構、いいようにされます。この犯人がほんと嫌なやつ。

宗教観も今回の一つのテーマ。実在する、ある宗派の人たちが事件に大きく関わってきます。連続誘拐と殺人事件の被害者がその信者に絞られていることから、普段から周囲から「変わった人たち」と見られていたことや、アサドとカールがお互いの信仰に対して言い争い、また、信者の家族からアサドは家に入らないでくれ、とも言われます。家族をとるのか信仰をとるのか。また犯人の幼少の頃の悲惨な事件。彼もまた家族に対する愛情を抱えて生きています。

原作はデンマークの作家、ユッシ・エーズラ・オールスンの「特捜部Q」 シリーズ。7作目まで出版されているようです。まだ映画化は続くようで、これからも楽しみ。しかし、Wikipediaにでている、アサド役のファレス・ファレスの写真、びっくりしました。まるで別人!本当はこういうキャラ?