洋書屋トトの読書生活

トトは古代エジプトの知識の神。この世のあらゆる知識を込めた42冊の本を書いたとされています。

私とコミュニケーション

Photo by Kate Kalvach on Unsplash

私は他人とコミュニケーションを取ることが苦手だ。できれば他人とのコミュニケーション量は最小限にしたいと思っている。コミュニケーションという字さえ、嫌いだ。

しかし、そうはいかない。自分は、この社会の中で生きているからだ。
職場、地域住民、親戚、店での買い物、習い事などなど、他人と触れ合わずに済むことは少ない。

もし、自分が、他人からどう思われようとかまわない、家族が自分の振る舞いのせいで、他人から変な目で見られたり、付き合いにくい家族、と思われてもかまわない、というなら簡単で、すべてのコミュニケーションを閉ざせばいい。それならどんなに楽だろう。

しかし、私はそんな状態を望んでいない。家族が変な目で見られるは嫌だし、自分自身も他人から変な人だ、と思われるのも嫌である。

なので、ある程度のレベルでコミュニケーションができるフリはするようにしている。とはいえ、私の「ある程度」というのは、たぶん一般の人よりはだいぶん低い。

しかし、その低いレベルのコミュニケーションでも、できるフリをするにはエネルギーがいる。まだ元気なときはいいが、元気がない時にはそのようなフリさえできない。素の、人とコミュニケーションできない自分がさらけ出される。

ただ、私はそんな状態を望まない。家族が変な目で見られるは嫌だし、自分自身も他人から変な人だ、と思われるのも嫌、という気持ちはあるので、フリが出来なかった自分が嫌になり、自己嫌悪に落ちる。そして元気がなくなり、またフリができず、自己嫌悪に落ちる。これが負のスパイラル。ここから抜け出すのは、とても難しい。

コミュニケーションは、この社会で生きていくにあたり、そして自身がそんな自分を嫌っている限り、ずっと課題になるだろう。